帯状疱疹、ワクチンについて

帯状疱疹ってどんな病気？

「帯状疱疹（たいじょうほうしん）」という名前を最近よく耳にするようになったと感じていませんか？
実は、2025 年 4 月から、帯状疱疹のワクチンが「定期接種」の対象になったことで、多くの方がこの病気に注目するようになりました。

帯状疱疹は、子どもの頃にかかった「水ぼうそう」と関係があります。水ぼうそうが治 ったあとも、実はウイルスは体の中にじっと潜んでいて、何年も何十年も後に、体力や免疫力が落ちたタイミングで再び活動を始めます。そのときに現れるのが「帯状疱疹」です。

どんな症状？どこが痛くなるの？

誰がかかりやすい？

帯状疱疹は、50 歳以上の方に多く見られます。加齢によって免疫力が落ちてくることが、発症の原因のひとつです。また、ストレスや過労、持病などでもリスクは高まります。
つまり、「普段は元気だけど、最近ちょっと疲れやすい」「睡眠不足が続いている」「持病があって通院中」…そんな方は、帯状疱疹のリスクがあると言えます。

予防できるの？

はい、予防できます！ 現在、帯状疱疹の予防に効果的なワクチンが 2 種類ありますが、特に「シングリックス」というワクチンは、従来のワクチンよりも高い予防効果があるとされています。
シングリックスは、２回に分けて打つことでしっかりとした免疫をつけるワクチンです。１回目が、「このウイルスに備えてね」というサイン。２回目で、その力をぐっと強く引き上げます。このような２段階の仕組みを“ブースター効果”といって、ブースター効果を使うことで「より長く」、「より確実に」体を守ることができるのです。

2025 年 4 月からは、帯状疱疹ワクチンが定期接種として公費の助成を受けられるようになりました（※自治体により助成内容は異なります）。たとえば渋谷区では、定期接種の対象とならない 50 歳以上の方は、自己負担12,000 円で接種を受けることができます。（2 回で合計 24,000 円）。
この機会に、ぜひご自身の健康を守るためにワクチン接種をご検討ください。

当院でも接種できます

当院では「シングリックス」を使用し、随時接種を受け付けています。事前に体調や持病の有無などを確認した上で、安全に接種を受けていただける体制を整えています。
ワクチン供給のバランスを守るため、少量ずつ注文しストックしています。接種しようと思ったタイミングでワクチンが品切れ、ということもあるかも知れませんので、お手数ですが事前に電話で確認していただければと思います。
「痛みが不安」、「副反応が気になる」、といったご相談だけでも、お気軽にお問い合わせください。

シングリックスの特徴

さいごに

帯状疱疹は、誰にでも起こりうる身近な病気です。痛みや後遺症を防ぐためにも、予防が何より大切です。
ワクチン接種を考えることは、自分自身の未来の健康を守る選択でもあります。これを機に、帯状疱疹やワクチンについて知り、周りのご家族やご友人とも情報を共有していただけたらと思います。
ご不明な点があれば、どうぞお気軽に当院までご相談ください。